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760.北朝鮮のキム・ジョンウン、国務委員長にー2016.6.29 [国際ーアジア]


(a)日本語のニュース

北朝鮮の最高人民会議は、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が、国家のトップにあたる国務委員長に就任することを決めました。キム・ジョンウン氏は、5月党大会で、党のトップの委員長に就任しており、今回の決定によって、党と国家の最高のポストを掌握し、求心力を高めるねらいがあるものとみられています。
北朝鮮の最高人民会議は、29日、憲法を改正し、これまで国家機関を統括してきた国防委員会を改組して国務委員会を新設し、国防委員会第1委員長を国務委員会委員長にすることを決めました。これによって、国防委員会第1委員長だったキム・ジョンウン氏が、国家のトッであるの国務委員会委員長に就任することになりました。
キム・ジョンウン氏が今回国防委員会を改組し国務委員会を新設したのは、父親のキム・ジョンイル(金正日)の軍を最優先する先軍政治から党や国家の機構を重視する新しい体制の確立の意図を内外にアピールするねらいがあるものとみられています。

(b)ニュースの背景

2016年5月、北朝鮮で36年ぶりに朝鮮労働党大会が開かれ、最高指導者のキム・ジョンウン(金正恩)第1書記が新設のポストの党委員長に就任するなど新しい党指導部が決まりました。このほか、党の中核をなす政治局常務委員には、キム・ジョンウン(金正恩)委員長が再任され、現職のキム・ヨンナム(金永南)最高人民会議常務委員長とファン・ビョンソ(黄炳瑞)軍総政治局長に加えて、新たに経済部門を統括するパク・ポンジュ(朴奉珠)首相と長く青年組織のトップをつとめたチェ・リョンヘ(崔竜海)党書記が選ばれ、3人体制から5人体制になりました。党大会では、核開発と経済再建を同時に進める「並進路線」を盛り込んだ党規約の改正、「核兵器の小型化、多種化を高い水準で実現し、核戦力を質・量的に強化して「東方の核大国」に輝かせていく」と擦る決定書なども採択しました。
キム・ジョンウン(金正恩)氏としては、5月に最高指導機関である朝鮮労働党で新たに設けた最高位のポストの党委員長に就任し、さらに、今回の国務委員長就任によって、党と国家両方の最高のポストを手中に収め、北朝鮮の最高指導者としての地位を強化し、自らの新しい体制のスタートを内外に誇示するねらいがあるものとみられています。

(c)英語のニュース

North Korean leader Kim Jong Un has now the top title of the party and the state of his country.
This came after North Korea’s parliament - the Supreme People’s Assembly on Wednesday named him the Chairman of the newly-created State Affairs Commission, following last month’s appointment of the Chairman of the Korean Workers Party.
His father, Mr. Kim Jong Il had strengthened his leadership as the head of the now-scrapped National Defense Commission as he placed top priority on the military.
However, Mr. Kim Jong Un appears to further consolidate his grip on power by assuming the top title of both the party and the state.

(d) ニュースの比較研究

北朝鮮の最高指導者キム・ジョンウン(金正恩)氏が、先月党のトップに就任したのに続いて国家のトップについたニュースについて、日本のメディアも外国のメディアも北朝鮮の動向に関心を示していることから報道していました。
主なメディアの報道を紹介しましょう。

韓国の『KBS(=Korean Broadcasting System)』放送は、”KCTV: Kim Jong-un Appointed to lead ‘State Affairs Commission”(KCTV=朝鮮中央テレビ報道:キム・ジョンウン(金正恩)、‘国務委員会’のトップに指名)という見出しで、”North Korean leader Kim Jong-un has solidified his monolithic leadership, creating a “state affairs commission” to run the regime. The North Korea Central Television Wednesday night reported about the 13th Supreme People’s Assembly(SPA) in Pyongyang during which the young leader was appointed as the head of the newly-installed commission”(北朝鮮の指導者キム・ジョウンは、巨大な指導権を強固なものにした。政治制度を支配する”国務委員会“を創設したからだ。北朝鮮の中央テレビが報道したところによると、ピョンヤンで開かれた第13回最高人民会議は、若き指導者のキム・ジョンウンを新たに設置された国務委員会の委員長に指名した)と報じました。

アメリカの『The New York Times』紙は、”Kim Jong-un Takes an Additional Title in North Korea”(キム・ジョンウン(金正恩)、北朝鮮の別のタイトルを獲得)という見出しで、”North Korea’s leader, Kim Jong-un, put himself in charge of a new governing agency created during a meeting of his country’s rubber-stamp parliament, the Supreme People’s Assembly, on Wednesday. The Assembly revised North Korea’s Constitution to create what the state media called a Commission on State Affairs, with Mr. Kim as its chairman. It replaces the National Defense Commission, the most powerful governing organ under Mr. Kim’s father, Kim Jong-il, who ruled North Korea until his death in 2011”(北朝鮮の指導者キム・ジョンウンは、北朝鮮の形式的に承認する議会の最高人民会議で作られた新しい統治機関の代表に就任した。最高人民会議は、北朝鮮の憲法を改正し、国営メディアがいっている国務委員会を作り、その委員長にキム・ジョンウンが就任したのだ。国務委員会は、2011年に死去するまで北朝鮮を支配していたキム・ジョンウンの父であるキム・ジョンイルの下で最も強大な統治機構だった国防委員会にとって代わるものだ)と報じました。

イギリスの『REUTERS』通信は、”North Korea’s Dear Respected Comrade leader gets a new title”(北朝鮮の親愛なる崇拝する同志の指導者、新たなタイトルを獲得)という見出しで、”North Korea’s parliament awarded Kim Jong Un a new post on Wednesday, adding to a long list of titles for the young leader. Kim was made chairman of the State Affairs Commission, a new body established under a revised constitution adopted by the parliament and which replaces the powerful National Defense Commission, state media reported on Thursday”(北朝鮮の議会は、キム・ジョンウンに新しいポストを与えた。それは、この若き指導者にとってのタイトルの長いリストに加わることになった。国営メディアの報道によれば、キム・ジョンウンは、国務委員会の委員長になった。それは、議会によって採択された改正憲法の下で設けられた新しい機関で、強力な国防委員会にとって代わるものだ)と報じました。 


















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759. 65歳以上の人口の割合、26.7%と過去最高-2016.6.29 [社会]

(a)日本語のニュース

日本の人口に占める65歳以上の割合が、26.7%と過去最高になりました。
これは、総務省が29日発表した昨年の国勢調査の速報値で明らかになったもので、日本の65歳以上の人口は、3342万2000人で、人口に占める割合は、2010年の前回の調査より3.7%多い26.7%でした。これは、1920年に調査を開始して以来初めて25%を上回り、過去最高になりました。4人に1人が高齢者ということになります。
一方、15歳未満の人口は、1586万4000人で、全体の12.7%で、過去最低でした。調査開始以来すべての都道府県で、初めて65歳以上の割合が、15歳未満を上回り、少子高齢化が一層進んでいることを浮き彫りにしています。

(b)ニュースの背景

国勢調査は、5年に1度、10月1日時点で調査を行います。今回は、昨年10月に行った調査で、今年2月発表された総人口の速報値は、1億2711万人でした。
65歳以上の割合の26.7%は、イタリアの22.4%、ドイツの21.2%を上回り、主要国の中で最も高い数字です。
都道府県別では、高い順に、秋田33.5%、高知32.9%、島根32.6%で、低い順では、沖縄19.7%、東京22.9%、愛知23.8%となっています。

(c)英語のニュース

More than one in four people in Japan were aged 65 or older.
The Internal Affairs Ministry says that this estimate is based on preliminary figures from last year’s national census.
The survey shows that 33.4 million people are 65 or older or 26.7 percent of Japan’s population. That’s 3.7 percent higher than the previous census in 2010 and the first time it has topped 25 percent since the survey began in 1920.
Also for the first time, the population of 65-and-older surpassed the under-15 population in all 47 prefectures in Japan.

(d)ニュースの比較研究

国際調査で65歳以上の人口の割合が26.7%と過去最高になったニュースについては、日本のメディアは、報道しましたが、外国のメディアは、伝えていません。










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758.イスタンブールの空港で自爆テロー2016.6.28 [国際ー中東]

(a) 日本語のニュース

トルコ最大の都市イスタンブールのアタチュルク国際空港で、28日自爆テロがあり、44人が死亡し、200人以上がけがをしました。トルコの治安当局は、過激派組織IS=「イスラム国」が関わった可能性があるとして、容疑者の特定など事件の背後関係の解明に向けて本格的な捜査を進めています。
トルコの治安当局によりますと、武装した3人の男が、アタチェルク国際空港で、銃を乱射し、持っていた爆発物を爆破させ、警察官と銃撃戦になり、その後自爆したということです。これまでに、外国人10人を含む44人が死亡し、200人以上がけがをしました。
トルコのエルドアン大統領は、「トルコは、テロと戦い続ける力と決意を有している」という声明を発表し、テロに屈しない姿勢を強調しました。

(b) ニュースの背景

イスタンブール・アタチュルク国際空港(Istanbul Ataturk International Airport)は、トルコ建国の父ムスタファ・ケマル・アタチュルクの名前から名づけられて空港で、イスタンブールのヨーロッパ側(トラキア)にあり、市街地中心部から南西に約15km離れています。同空港は、ヨーロッパとアジア、中東、アフリカを結ぶハブ空港です。トルコでは最大の空港で、2015年には、6180万人が利用し、世界では11番目に利用客が多い。ヨーロッパでは、ロンドン、パリに次いで3番目に多い。航空機の発着数は、46万回で、世界14位。空港施設は、3,000m滑走路2本、2,580m滑走路1本の計3本。国際線ターミナルと国内線ターミナルの旅客用ターミナルと貨物専用のターミナルがあります。

(c) 英語のニュース

Turkish authorities say that 44 people have been killed and more than 200 others injured when three suicide bombers attacked Istanbul’s main airport.
They say that initial suspicions are that the Islamic State militant group is behind the incident.
The authorities say that the attackers, armed with assault rifles blew themselves up after an exchange of fire with police on Tuesday at Ataturk International Airport – the country’s largest airport and a major transport hub for international travelers.
President Recep Tayyip Erdogan released a statement that strongly condemned the attack as one targeting innocent people carried out by terrorists.

(d)ニュースの比較研究

トルコ最大の都市イスタンブールの国際空港で起きた自爆テロ事件のニュースについては、日本のメディアも外国のメディアも、速報で大きく伝えていました。
主なメディア の報道を紹介しましょう。

トルコの英字紙『DAILY NEWS』は、“At least 41 killed in terror attack on Istanbul’s Ataturk Airport”(イスタンブールのアタチュルク空港でテロの襲撃、少なくとも41人死亡)という見出しで、”At least 41 people were killed and 239 others were injured when suspected Islamic State of Iraq and the Levant(ISIL) militants attacked Istanbul’s Ataturk Airport late on June 28, the Governor’s office announced on June 29. It added that 10 of the victims were foreign nationals and three had dual-citizenship”(県知事の事務所が発表したところによると、ISIL=イラクとレヴァントのイスラム国の過激派とみられる容疑者たちが、イスタンブールのアタチュルク空港を襲撃し、少なくとも41人が死亡し、239人がけがをした。その発表によると、犠牲者のうち10人が外国人で、そのうち3人が二重国籍を所有している)と報じました。

中東・カタールの『ALJAZEERA』放送は、”ISIL ‘key suspect’ in Istanbul’s Ataturk airport attack – PM Binali Yildirim says suicide bombers who killed at least 41 at Istanbul’s Ataturk Airport likely linked to ISIL”(ISIL=イラクとレヴァントのイスラム国が、イスタンブールのアタチュルク空港襲撃の‘主犯格’―ユルドゥルム首相、イスタンブールのアタチュルク空港で少なくとも41人を殺害した自爆犯は、ISILと関連と言明)という見出しで、”Turkey has declared a day of national mourning after three suicide bombers attacked Istanbul’s Ataturk Airport, killing at least 41 people and wounding 239. The attackers arrived at Ataturk, Europe’s third-busiest airport, late on Tuesday evening where they opened fire before blowing themselves up”(トルコは、イスタンブールのアタチュルク空港で、3人の自爆犯が、少なくとも41人を殺害し、239人にけがを負わせた事件を受けて、全国民に1日喪に服すことを宣言した。彼らは、ヨーロッパで3番目に利用客が多いのその空港に到着し、発砲し、自爆したのだ)と報じました。

アメリカの放送『FOX NEWS』は、”Istanbul airport reopens after terror attack leaves 41 dead, 239 injured”(テロの襲撃で41人が死亡し、239人がけがをした事件後、イスタンブールの空港再開)という見出しで、”Turkish Prime Minister Binali Yildirim said in a statement Wednesday that air traffic had returned to normal and “our airport has been opened to flights and departures from 2:20(local time)on”, following the terror attack at an Istanbul airport that left 41 dead and 239 injured”(トルコのユルドゥルム首相は、声明の中で、イスタンブールの空港のテロの襲撃で41人が死亡し、239人がけがをした事件の後、空の便は正常に戻った。現地時間の2時20分から空港の発着は再開したと発表した)と報じました。


















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