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883. 米ロ外相会談、シリア問題で対立ー2017.4.13 [国際ーアメリカ、ロシア、中東]


(a) 日本語のニュース

アメリカのティラーソン国務長官は、12日モスクワで、ロシアのラブロフ外相、続いてプーチン大統領と会談しましたが、シリア問題では意見は対立したままでしたが、冷戦後最悪といわれるほど悪化した米ロ関係については関係改善に取り組む必要性では一致しました。
ティラーソン国務長官は、アメリカがロシアが支援するシリアのアサド政権の軍事施設に対してミサイル攻撃を行った後初めてとなるロシア側とに会談に臨み、ラブロフ外相とはおよそ5時間、続いてプーチン大統領とはおよそ2時間会談しました。
このあと、ティラーソン国務長官とラブロフ外相は、共同記者会見を行い、アメリカ軍によるシリアのアサド政権の軍事施設へのミサイル攻撃について、ティラーソン長官は、「アサド政権が化学兵器を使用した根拠がある」と述べ、攻撃の正当性を改めて主張に対して、ラブロフ外相は、「確信に満ちた言葉ではなく、実際に存在する証拠を示してほしい」と述べ、OPCW=化学兵器禁止機関による中立的な立場で綿密な調査が不可欠だとの考えを強調しました。
また、冷戦後最悪と言われるほど悪化した米ロ関係について、ティラーソン長官は、「低い水準にある」との認識を示し、双方は、外交当局による作業グループを設置することを決め、関係改善に取り組む必要性で一致しました、

一方、国連安全保障理事会は、12日、シリア北西部イドリブ県での化学兵器の使用を非難し、シリアのアサド政権に全面的な調査受け入れを迫る決議案が採決にかけられましたが、アサド政権を支えるロシアが拒否権を行使したため否決されました。
議長をつとめるアメリカは、イギリス、フランスとともに化学兵器の使用を非難し、アサド政権に真相究明に向けた調査への協力を求める決議案を提出しました。
採決にかけられた結果、欧米諸国や日本など10か国が賛成する一方、中国など3か国が棄権、ロシアが拒否権を行使したため、否決されました。

アメリカのトランプ大統領は、12日ホワイトハウスで、NATO=北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長と会談した後、共同で記者会見に臨み、「アメリカやNATOとロシアの関係は、今は「史上最低かもしれない」と述べました。
トランプ大統領は、また、昨年の大統領選挙では、NATOは時代遅れだと非難していましたが、今回の記者会見では「時代遅れではない」と述べ、NATOへの関与を確約し、シリア情勢をめぐってロシアとの関係が緊張する中、NATOとの連携を強化する姿勢をみせました。

(b)ニュースの背景

・アメリカ、シリアにミサイル攻撃―2017.4.6

アメリカのトランプ大統領は、シリアのアサド政権軍が化学兵器を使って空爆を行い多数の死傷者を出したと断定し、その報復として、シリアの空軍基地を巡航ミサイルで攻撃したと発表しました。
アメリカがシリアのアサド政権に対して軍事攻撃を行ったのは、2011年シリアの内戦が始まって以来初めてのことです。
シリアでは、4日北西部イドリブ県の反政府勢力が支配する町で空爆があり、少なくとも72人が死亡し、多数のけが人がでたと伝えられ、住民の多くに呼吸困難やけいれんなどの症状がみられ、猛毒のサリンのような神経ガスや塩素ガスなどの化学兵器が使われた疑いが強まっています。
米中首脳会談のためフロリダ州に滞在中のトランプ大統領は、声明を発表し、「シリアの独裁者アサドが無実の市民に対して化学兵器を使って攻撃を行った。このとても残虐な攻撃でかわいい赤ちゃんたちも無慈悲に殺害された」と述べました。
そのうえで「シリアの空軍基地に対する軍事攻撃を指示した。この攻撃は、化学兵器の使用と拡散をやめさせるためアメリカの安全保障上、非常に重要な国益だ」と述べ、シリアへの攻撃に理解を求めました。

アメリカ国防総省によりますと、アメリカ軍は、地中海東部に展開する駆逐艦「ポーター」と「ロス」から巡航ミサイル「トマホーク」59発をシリア中部ホムス近郊のシュアイラート空軍基地の航空機や武器庫、防空施設、レーダーなどに向けて発射したということです。アメリカ情報当局の分析では、この基地には化学兵器が貯蔵され、この基地から飛び立った航空機が4日シリア北西部イドリブ県で化学兵器を使って攻撃したものとみられています。

(c)英語のニュース

The foreign ministers of the United States and Russia have held talks in Moscow. They failed to narrow their differences over the Syrian issue,
,but agreed on the necessity of improving the worsening bilateral relations
U.S. Secretary of State Rex Tillerson and Russian Foreign Minister Sergei Lavrov met on Wednesday for the first time since the United States conducted missile attacks on a military base of the Assad government in Syria following the chemical weapon attacks in Syria. Mr. Tillerson also met Russian President Vladimir Putin.
Later at a joint news conference, Mt. Tillerson referred to the U.S. missile attacks on a military base of the Assad government, and reiterated that the United States has grounds to believe that the Assad government used chemical weapons.
Mr. Lavrov said that Russia requests not confident words but actual evidence. He stressed that a detailed neutral probe by the Organization for the Prohibition of Chemical Weapons is indispensable.
Mr. Tillerson and Mr. Lavrov both said that bilateral relations are at a low level, but agreed to set up a working group of diplomats to improve bilateral ties.

Meanwhile, the United Nations Security Council has failed to adopt a draft resolution condemning the suspected use of chemical weapons in Syria and requesting the government of President Basher al-Assad to cooperate in probing the chemical attacks, as Russia vetoed it.
The United States, which chaired the meeting, submitted the draft resolution with Britain and France. 10 of the 15 members of the U.N. Security Council, including the United States and some European countries and Japan, voted in favor of the draft resolution. China and 2 other nations abstained from voting. Russia vetoed to block the adoption of the draft resolution.
Over the situation in Syria.

U.S. President Donald Trump says that relations between the United States and its NATO allies, and Russia have worsened and may be at an all-time low.
He was speaking at a joint news conference after talks with NATO Secretary General Jens Stoltenberg at the White House.
Mr. Trump said that he is hopeful that he can improve relations with Russia. The two countries are at odds.

(d)ニュースの比較研究

アメリカのティラーソン国務長官は、イタリアでG7=主要7か国の外相会議に出席した後モスクワを訪れ、ロシアのラブロフ外相とプーチン大統領と会談しました。この会談は、シリア情勢で緊張が高まっていた時だけに世界の注目を集めました。
主なメディアの報道を紹介しましょう。

アメリカの『CNN(=Cable News Network)』放送は、”Putin meets with Tillerson in Russia as Syria rift deepens” (シリアの亀裂が深まる中で、プーチン大統領、ティラーソン国務長官と会談)という見出しで、”US Secretary of State Rex Tillerson said Wednesday that relations with Moscow are at a low point after meetings in Russia that seemed to do little to bridge a deepening diplomatic divide over a chemical attack in Syria. Relations are “at a low point, there is a low level of trust between our two countries,” Tillersi\on said at a news conference with his Russian counterpart, Foreign Minister Sergey Lavrov”(アメリカのティラーソン国務長官は、ロシアでの会談の後、ロシアとの関係は、低い地点にあると述べた。それは、シリアでの化学兵器の攻撃をめぐって外交的な分裂が深まっているのをほとんど橋渡しできないように思われた。ティラーソン国務長官は、ロシアのラブロフ外相との記者会見で、米ロ関係は、低い地点にある、両国の間での信頼は低いレベルにあると述べた)

アメリカの『The New York Times』紙は、”Secretary of State Rex W. Tillerson met with President Vladimir V. Putin of Russia for nearly two hours Wednesday, but the two men appeared unable to agree on the facts involving the deadly chemical weapons assault on Syrian civilians or Russian interference in the American election – much less move toward an improvement in basic relations” (ティラーソン国務長官はロシアのプーチン大統領とおよそ2時間にわたって会談したが、シリアの市民への死者がでた化学兵器による襲撃やアメリカの選挙へのロシアの介入の関わる事実について合意に達することができなかったように見える。つまり基本的な米ロ関係の改善に向けてほとんど何もできなかったのだ)と報じました。

ロシアの『TASS』通信は、”Russian diplomat slams Washington’s use of force in Syria as challenge to global security – The Russian Foreign Ministry spokeswoman said the situation in Syria had aggravated sharply after the US missile strike overnight to April 7”(ロシアの外交官、アメリカのシリアにおける力の行使を世界の安全保障に対する挑戦だと非難  - ロシアの外務省の報道官、シリア情勢は、アメリカが4月7日まで夜を徹してミサイル攻撃を行った後で、急速に悪化した)という見出しで、“Washington’s use of force in Syria is a serious threat both to regional and international security, Russian Foreign Ministry spokeswomen Maria Zakharova said on Wednesday/
The Russian diplomat noted that the situation had aggravated sharply after the US missile strike overnight to April 7”(ロシア外務省のマリア・ザハロバ報道官は、アメリカのシリアにおける力の行使が、地域および国際的な安全保障に重要な脅威になったとし、シリア情勢は、アメリカの4月7日まで夜通しのミサイル攻撃の後、急速に悪化したと述べた)と報じました。

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806. シリア内戦激化、ロシア、ミサイル配備ー2016.10.5 [国際ーアメリカ、ロシア、中東]

(a) 日本語のニュース

シリアの内戦をめぐって、アメリカが停戦に向けたロシアとの協議を打ち切る中、ロシアがシリア国内の基地に地対空ミサイルを配備すると発表しました。
これは、ロシア国防省が4日発表したもので、シリア国内でロシア海軍の拠点となっている西部タルトゥース基地にあらたに高性能の地対空ミサイル「S300」を配備することを明らかにしました。ロシア国防省は、「防衛目的の配備だ」としていますが、シリアの反政府勢力は航空戦力を保持しておらず、ロシアが今回軍事力を強化したことで、アメリカとの関係が一層悪化することが懸念されています。
一方、シリアの北部最大の都市アレッポをめぐって、アサド政権の政府軍と反政府勢力の戦闘がさらに激しさを増しています。
アメリカとロシアが調停したシリア内戦の停戦は、9月12日に入りましたが、長くは続かず、戦闘が再燃した19日から2週間余りで、死者が420人余り、けが人も1,000人を超えているということです。
停戦が守られなかったことについては、アメリカとロシアは、お互いに相手を非難し、アメリカ政府は、3日停戦に向けたロシアとの協議を打ち切ると通告し、事態はさらに悪化しています。

(b) ニュースの背景

シリアでは、アサド父子による政権が1970年から45年以上も続いています。アサド家の宗教は、イスラム教シーア派から分かれたアラウィ派で、政権中枢も同じアラウィ派で固めています。シリア国内では、スンニ派が多数を占めていますが、アサド政権は、厳しい言論統制や弾圧によって反対勢力を抑え込み、国民を統治してきました。
2010年北アフリカのチュニジアで発生した「アラブの春」という民主化要求運動は、瞬く間にエジプト、リビア、イエメンなど中東諸国に広がり、シリアでも2011年から各地で民主化を要求する反政府デモが行われました。アサド政権は、これらのデモを徹底的に弾圧しましたが、デモは収まらず、やがて、武装した反政府勢力(自由シリア軍)と政府軍の内戦に発展していきました。
アサド政権も反政府勢力も、それぞれ国外から支援を受けています。アサド政権は、ロシア、シーア派を国教とするイラン、レバノンを拠点とするシーア派の武装組織ヒズボラなどから支援を受けています。一方反政府勢力は、アメリカなど欧米諸国やスンニ派に属するアラブ諸国が支持しています。
こうした混乱に乗じて、スンニ派の過激派組織IS=イスラム国が、シリアでも勢力を伸ばしています。さらにアルカイダ系のヌスラ戦線、現在レバント征服戦線といっている過激派が加わり、内戦は複雑化しています。
シリアの内戦は、アサド政権と反政府勢力の間で6年間も続いており、これまでの死者は30万人以上、国外に逃れた難民も480万人にものぼり、「今世紀最悪の人道危機」と呼ばれています。

(c) 英語のニュース

Russia is deploying a high-performance surface-to-air missile system at a base in Syria, following the U.S. move to suspend contacts with Russia over the Syrian civil war.
The Russian Defense Ministry said that it is installing an S-300 missile system at its Tartus naval base in the western part of Syria. It said that the missile battery is intended to ensure the safety of the base and will not be a threat.
However, the U.S. Defense Department expressed concern about the deployment.
The United States has suspended talks with Russia on sustaining a ceasefire agreement in Syria, saying Moscow has failed to live up its own commitments.
The US-Russian mediated truce collapsed after renewed fighting between the Syrian government troops and anti-government forces.
Meanwhile, the fighting is escalating in Aleppo, the largest city in northern Syria. More than 420 people have been killed and some 1,000 others injured since September 19th, when the fighting resumed.

(d) ニュースの比較研究

シリア内戦で束の間の停戦も破られて激しい戦闘が再開し、ロシアが地対空ミサイルをシリアの基地に配備するという事態になり、世界はシリアに注目しています。
主なメディアの報道を紹介しましょう。

ロシアの『TASS』通信は、”S-300 battery delivered to Syria for protection of Tartus base – Russian Defense Ministry”(ロシア国防省発表、S-300ミサイル・システムをタルトゥース基地防衛のためシリアへ配備)という見出しで、”One battery of the air defense system S-300 will provide protection for the Russian Navy’s logistic facility and Russian ships off Syria’s shores, Defense Ministry spokesman Igor Konashenkov told the media on Tuesday”
(ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官が報道機関に発表したところによると、防空システムのS-300の1個中隊が、ロシア海軍の兵站施設とシリア海岸沖のロシア艦船を防衛することになるだろう)と報じました。

アメリカの『CNN(=Cable News Network)』放送は、”US: Russia ships new anti-missile system into Syria”(アメリカ政府発表:ロシア、シリアへ新ミサイル防衛システムを海上輸送)という見出しで、”The Russian military has brought an additional, more advanced anti-aircraft and anti-missile system into Syria, a US official told CNN on Tuesday”(アメリカ政府当局者がCNNに語ったところによると、ロシア軍は、シリアへ新たにさらに最新鋭の地対空のミサイル防衛システムを配備した)と報じました。

イギリスの『BBC(=British Broadcasting Corporation)』放送は、”Syria conflict: Russia sends missile system to Tartus base”(シリア内戦: ロシア、タルトゥース基地にミサイル・システムを配備)という見出しで、”Russia has confirmed it has sent an S-300 air defense missile system to its naval base in Syria’s port of Tartus”(ロシアは、S-300 防空ミサイル・システムをシリアのタルトゥース基地に配備したことを確認した)と報じました。




















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669.ロシア、シリア空爆、米ロ首脳会談、シリア情勢で対立(最新版)ー2015.10.2 [国際ーアメリカ、ロシア、中東]

*2015.10.3のサロンのテキスト*

(a)日本語のニュース

ロシアのラブロフ外相は、ロシア軍のシリアでの空爆は、過激派組織「IS=イスラム国」やそのほかのテロ集団を対象にしていると強調しましたが、アメリカ政府は、実際には「IS=イスラム国」ではなくアサド政権に抵抗している反政府勢力に対して無差別に行っていると非難しました。
ロシアのラブロフ外相は、1日、ニューヨークの国連本部で記者会見し、「ロシアは、「IS=イスラム国」やそのほかのテロ組織と戦っていく。具体的には、アメリカが率いる有志連合も対象としている「ヌスラ戦線」も含まれる」と述べ、「イスラム国」のほかに、アルカイダ系の「ヌスラ戦線」も攻撃対象にしていることを明らかにしました。
これに対して、アメリカのホワイトハウスの報道官は、1日の記者会見で、ロシア軍のシリアでの空爆について、「ロシアは、シリアの反政府勢力に対して無差別に空爆を行っている。内戦を長引かせるだけで、世界が懸念しており、ロシアのさらなる孤立を招いている」と強く批判しました。
一方、アメリカとロシアの国防当局者は、1日、テレビ電話を通じて、シリアで空爆を行っているアメリカ軍とロシア軍が偶発的に衝突するのを避けるため対応策を協議したということです。

ロシアのシリアにおける空爆は、30日に始まったもので、ロシア国防省は、過激派組織「IS=イスラム国」の拠点を攻撃対象としているとし、軍用車両や通信施設、それに武器の倉庫などを破壊し、山岳地帯の戦闘指揮拠点を壊滅したと発表しています。
ロシア政府によりますと、今回の空爆は、シリアのアサド大統領の要請を受けて決まったもので、プーチン大統領は、30日の政府会議で、「テロ集団への空爆に限定し、シリア軍の作戦と同時に行う」と述べ、地上部隊の派遣は行わない意向を表明しています。
過激派組織「IS=イスラム国」に対しては、アメリカ主導の有志連合が、昨年8月、シリアとイラクで空爆を開始していますが、「イスラム国」の規模は、一向に縮小せず、掃討作戦は長期化しています。アメリカは、アサド大統領の退陣を求めており、シリア国内での空爆については、アサド政権の承認を求めていません。

これより先、アメリカのオバマ大統領とロシアのプーチン大統領が、28日ニューヨークの国連本部で、シリア情勢などをめぐって会談しましたが、オバマ大統領は、シリアのアサド大統領の辞任を求め、一方プーチン大統領は、アサド政権を支持し存続を求め、意見は鋭く対立したままで終わりました。
ホワイトハウスの高官によりますと、オバマ大統領は、内戦が続き多くの犠牲者や難民をだしているシリア情勢について、「アサド大統領が政権にとどまるかぎり、シリアの安定はない」として強く退陣を求めましたが、プーチン大統領は、「アサド大統領は、過激派組織に対する防波堤だ」として、アサド政権を存続させるべきだと主張し、双方の立場の違いは埋まらなかったということです。
一方で、両首脳は、シリア情勢の政治的解決を目指す方針を確認するとともに、シリアで空爆を続けているアメリカとアサド政権への軍事支援を強化するロシアとの偶発的な衝突が起きないよう、軍どうしで意思の疎通を図っていく方針についても確認したということです。

(b)ニュースの背景

シリア情勢ーシリアは、トルコ、イラク、ヨルダン、レバノンに国境を接している国で、現政権のバッシャール・アサド大統領は、父のハーフィズ・アサド大統領から政権を引き継いでおり、アサド父子による独裁政権は、1970年から45年も続いています。
2010年末、北アフリカのチュニジアで起こった民衆の反体制運動の「アラブの春」は、インターネットなどを通じて瞬く間に、エジプトやリビア、イエメンなど北アフリカや中東の国々に広がっていき、シリア国内でも各地で反政府デモが行われました。アサド政権は、これらを徹底的に弾圧しましたが、やがて政府軍と武装した反政府勢力「自由シリア軍」による内戦に発展しました。アサド政権も反政府勢力もそれぞれ国外から支援を受けています。アサド政権を支援しているのは、主にロシアとイランです。ロシアは、政府軍に武器を輸出しており、シーア派を国教とするイランは、シーア派の一派であるアラウィ派のアサド政権に肩入れをしています。レバノンにあるシーア派武装組織ヒズボラもアサド政権を支持し、反体制派との戦闘に参加しています。こうした中、スンニ派の過激派組織「イスラム国」が、イラク国内だけでなくシリア国内でも勢力を拡大し、新たな脅威になっています。アサド政権は、もちろん、シリアの反政府勢力や欧米諸国、ロシアもイスラム国の台頭を望んでいません。

(c)英語のニュース

Russia says that its airstrikes in Syria are targeting Islamic State militants and other terrorist groups, but the United States says that Russian airstrikes are indiscriminate and against Syrian anti-government groups.
Russian Foreign Minister Sergei Lavrov said that Russia is fighting Islamic State militants and other terrorist groups, including the Al-Qaeda-affiliated Nusra Front. Speaking to newsmen at the United Nations headquarters in New York on Thursday, he said that this position is the same as that of the US-led coalition.
However, the White House charged that Russia is carrying out random airstrikes against Syrian rebel groups opposed to Syrian President Bashar al-Assad - Russia's ally. It said that the airstrikes threaten to draw Russia more deeply into the crisis.

Russia launched airstrikes in Syria on Wednesday. The Russian Defense Ministry said that the airstrikes are targeting Islamic State militants and that attacked were weapons and fuel depots, communications facilities and delivery vehicles of the militants.
The airstrikes show Russia's military support for the Syrian government of President Bashar al-Assad who is under increasing pressure from the United States and other Western countries to step down.
Russian President Vladimir Putin told cabinet ministers on Wednesday that Russia is supporting the Syrian army of the Assad government in its fight against terrorist groups and that Russia is providing air support without any participation in ground operations.

Earlier, U.S.President Barack Obama and Russian President Vladimir Putin had talks on the Syrian situation and other issues in New York on Monday, but remained at odds about how to deal with Syrian President Bashar al- Assad.
M. Obama called for the resignation of Mr. Assad, but Mr. Putin insisted that Mr. Assad should stay in power.
Mr. Obama reiterated that he does not believe there is a path to stability in Syria with Mr. Assad in power and criticized Russia which has been providing military assistance to the Assad government.
However, Mr. Putin said that the world needs to support Mr. Assad because his military has the best chance to defeat Islamic State militants.
Mr. Obama and Mr. Putin agreed to discuss political transition in Syria.

(d)ニュースの比較研究

ロシアがシリア領内の過激派組織「イスラム国」の拠点への空爆開始と米ロ首脳会談がシリア情勢で対立のニュースについては、日本のメディアも外国のメディアも大きく報道しました。
代表的なメディアの報道を紹介しましょう。

ロシアの『TASS』通信は、"Lavrov: Russia, U.S. agree on objectives of settlement in Syria - "However, we have certain disagreements regarding the ways of moving to that goal" Lavrov noted"(ラブロフ外相、ロシアとアメリカは、シリアにおける問題解決の目標で合意、しかし、その目標に向かって行動する方法に関してはいくつかの不一致点があると言明)という見出しで、"Russia and the United States agree on the objectives of the settlement in Syria, there are disagreements on the ways of achieving them, Russiabn Foreign Minister Sergey Lavrov said on Thursday following meeting with U.S.Secretary of State John Kerry"(ロシアのラブロフ外相は、1日国連本部で、アメリカのケリー国務長官と会談した後、「ロシアとアメリカは、シリアにおける問題解決の目標について合意したが、それの目標を達成する方法では不一致だったと述べた)と報じました。

・アメリカの『CNN(=Cable News Network)』放送は、"Claiming to target ISIS, Russia conducted its first airstrikes in Syria, while U.S. officials expressed serious doubts Wednesday about what the true intentions behind the move may be. According to the Russian Defense Ministry, warplanes targeted eight ISIS positions, including arms, transportation, communications and control positions. But U.S. Defense Secretary Ash Carter countered that claim. "I want to be careful about confirming information, but it does appear that they (Russian airstrikes) were in areas where there probably were not ISIL forces," he told reporters"(ロシアは、ISIS(過激派組織「イスラム国」を目標にしてシリアで最初の空爆を行ったと主張し、一方、アメリカ政府関係者は、その行動の背後にある真の意図とは何かについて、重大な疑義を表明した。ロシアの国防省によれば、戦闘機は、兵器、輸送、通信、管制の拠点など「イスラム国」の8つの拠点を目標にした。しかし、アメリカのカーター国防長官は、この主張に反論し、記者団に「私は、情報を確認するのに慎重でありたい。ロシアの空爆は、おそらく「イスラム国」の拠点ではない地域になされたようだ」と述べた)と報じました。

イギリスの『BBC(=British Broadcasting Corporation)』放送は、"Syria crisis: Russia and US military to hold talks on air strikes"(シリア危機:ロシア軍とアメリカ軍、空爆で協議へ)という見出しで、
"The US and Russian military will hold talks "as soon as possible" to avoid clashing in Syria, the countries' top diplomats say. Russian defence officials say their aircraft carried out about 20 missions against the so-called Islamic State group (IS) on Wednesday. But the US expressed fears the targets were non-IS opponents of Russia's ally, Syrian leader Bashar al-Assad. The US is targeting IS with air strikes in both Syria and Iraq"(アメリカとロシアの外交官のトップは、アメリカ軍とロシア軍は、シリアでの衝突を避けるために、”できるだけ早く”協議を行うだろうと述べている。ロシア国防省の高官は、ロシアの航空機がいわゆる「イスラム国」の組織に対して、およそ20回の空爆を行ったと述べている。しかし、アメリカは、その目標は、ロシアの同盟者であるアサド大統領に反対している反政府勢力で「イスラム国」ではないという恐れを表明した)と報じました。






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379.米ロ外相、シリアの化学兵器廃棄計画で合意ー2013.9.14 [国際ーアメリカ、ロシア、中東]

(a)日本語のニュース

アメリカのケリー国務長官とロシアのラブロフ外相は、スイスのジュネーブで、3日間にわたって、シリアの化学兵器廃棄について協議してきましたが、14日廃棄の計画について合意に達しました。これによって、アメリカなどによるシリアに対する軍事行動は当面回避されることが確実になりました。
両外相の合意は、具体的には、シリアのアサド政権が保有する化学兵器に関する情報を1週間以内に申告する、11月までに化学兵器を保管している場所などで、国際機関による査察を受け入れる、その上で、来年半ばまでに化学兵器や製造施設などを完全に廃棄するなどを求めています。
そして、シリアがこうした求めに応じない場合は、国連安全保障理事会で武力行使の可能性を含む制裁について定めた国連憲章の第7章に基づく対応を協議するとしています。

(b)ニュースの背景

アメリカのケリー国務長官とロシアのラブロフ外相が、スイスのジュネーブで9月12・13・14日の3日間シリアの化学兵器廃棄について協議した背景には、ロシアの提案とそれを評価したアメリカのオバマ大統領と受け入れたシリアのアサド大統領の動きがあります。
8月21日シリアで化学兵器が使われたことが明らかになり、ただちにアメリカ、イギリス、フランスがシリアのアサド政権が使ったとしてシリアに対して軍事行動を行う姿勢を表明しました。
しかし、8月29日、イギリスの議会が軍事行動に反対する決議をしたことから、キャメロン首相がこれまでの方針を転換し、議会の決議に従う姿勢を表明し、アメリカのオバマ大統領も31日、軍事行動について議会の承認を求める考えを示しました。フランスも、軍事行動について単独では行動しない、国連の査察の結果をみて判断する姿勢を示しました。
こうした中で、9月9日ロシアのラブロフ外相が、シリアの化学兵器を国際管理下に置くことを提案し、オバマ大統領は、9月10日、これを評価すると言明し、シリアのアサド大統領も、12日アメリカがシリアに対する軍事行動を中止するなら、化学兵器を国際管理下に置くことに同意することを明らかにしました。

(c)英語のニュース

The United States and Russia have agreed on a plan for eliminating chemical weapons in Syria.
The agreement was reached on Saturday after three-day talks between U.S.Secretary of State John Kerry and Russian Foreign Minister Sergei Lavrov in Geneva。
The agreement says that Syria's Assad government must submit a comprehensive list of its chemical weapons within one week and accept international inspectors to the storage sites by November.
It also says that the Assad government must complete the elimination of all chemical weapons material and equipment in the first half of next year.
The agreement says that if the Assad government fails to comply, the United Nations Security Council will discuss measures under Chapter 7 of the U.N. Charter covering sanctions and military action.
The latest agreement is expected to avert US-led military action against Syria for the time being.

(d)ニュースの比較研究

アメリカのケリー国務長官とロシアのラブロフ外相がジュネーブで3日間にわたってシリアの化学兵器廃棄計画を話し合い、合意したニュースについては、世界のメディアは、いっせいにトップニュースとして伝えました。
代表的なメディアの報道を紹介しましょう。

アメリカの『CNN(=Cable News Network)』放送は、"U.S., Russia agree to framework on Syria chemical weapons"(アメリカとロシア、シリアの化学兵器に関する枠組みで合意)という見出しで、"Russia and the United States announced Saturday that they have reached a groundbreaking deal on a framework to eliminate Syria's chemical weapons after talks in Switzerland"(ロシアとアメリカは、スイスでの協議のあと、シリアの化学兵器を廃棄する枠組みに関する画期的な取り決めに合意したと発表した)と伝えました。

ロシアの『ITAR-TASS』通信は、"Geneva II conference may be convened in October - Lavrov"(ラブロフ外相談、ジュネーブII会議10月に召集か)という見出しで、"A peace conference on Syria, commonly known as Geneva II, may be convened in October, Russian Foreign Minister Sergei Lavrov said Saturday, September 14"(ロシアのラブロフ外相が語ったところによると、ジュネーブII として一般的に知られているシリアに関する和平会議が10月に召集されるかもしれない)と報じました。

イギリスの『BBC(=British Broadcasting Corporation)』放送は、"US and Russia agree Syria chemical weapons deal in Geneva"(アメリカとロシア、ジュネーブで、シリアの化学兵器取決めで合意)という見出しで、"Syria's chemical weapons must be detroyed or removed by mid-2014, under an agreement between the US and Russia"(アメリカとロシアの合意で、シリアの化学兵器が2014年半ばまでに廃棄または撤去されるはずだ)と報じました。











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375.オバマ米大統領、シリア問題で外交努力を優先ー2013.9.11 [国際ーアメリカ、ロシア、中東]

(a)日本語のニュース

アメリカのオバマ大統領は、10日ホワイトハウスからシリア情勢についてアメリカ国民に向けて演説を行い、シリアの化学兵器を国際管理下に置くというロシアの提案を評価し、当面は外交的な努力を優先し、その間は軍事行動を見合わせる考えを示しました。
オバマ大統領は、演説の中で、シリアで8月21日化学兵器が使われたことについて、アサド政権が化学兵器を使った十分な証拠があるとして、「国際法に違反するだけでなく、アメリカの安全保障にとっても脅威だ」と述べ、シリアに対して軍事行動の構えを維持する必要があるとしてアメリカ国民に理解を求めました。
しかし、一方で、オバマ大統領は、ロシアがシリアの化学兵器を国際管理下に置くことを提案したことについて、「ロシアが、アサド政権の最も強固な同盟国であることを考えれば、化学兵器の脅威を武力行使せずに除去できる可能性がある」と評価しました。
そして、オバマ大統領は、アメリカのケリー国務長官がロシアのラブロフ外相と12日にジュネーブでロシアの提案などをめぐって会談することや国連安全保障理事会でアメリカがロシア、イギリス、フランスなどとシリア情勢で協議していることなどをあげ、外交努力を続ける考えを示しました。
また、アメリカの議会に対して外交的な努力を続けている間、アメリカのシリアに対する軍事行動を承認する決議案の採決を延期するよう要請したことを明らかにしました。

(b)ニュースの背景

シリアで8月21日化学兵器が使われたことが明らかになり、その時点では、アメリカ、イギリス、フランスは、アサド政権が使ったとして、シリアに対して軍事行動を起こす準備を整えていると報道されましたが、8月29日イギリス議会が軍事行動に反対する決議を可決したことから、キャメロン首相は、方針を転換し議会の決定に従うことを表明しました。フランスも単独では軍事行動を起こさない、国連の調査結果をみて決定するなどと表明しました。

アメリカ政府は、8月30日シリアのアサド政権が化学兵器を使ったことに「強い確信」があるとする報告書を公表しました。報告書は、8月21日首都ダマスカス郊外で化学兵器による攻撃が行われ、子ども426人を含む1429人が死亡したとし、犠牲者の症状や映像、証言などから神経ガスが使われたと述べています。報告書は、化学兵器のロケットの発射地点はアサド政権の支配地域で、3日前からアサド政権の要員がガスマスクを使うなどして準備を進め、アサド政権が化学兵器攻撃を確認し、国連調査団に証拠を収集されることを懸念した会話を傍受したと説明しています。

アメリカのオバマ大統領は、8月31日、ホワイトハウスで声明を発表し、シリアのアサド政権が化学兵器を使ったと非難し、「アメリカは、軍事攻撃を行う決断をした」と初めて明言するとともに、「地上部隊は派遣せず、攻撃は短期間で限定的なものになるだろう」と述べました。しかし同時に軍事介入についてアメリカ議会の承認を求める考えを示しました。これによって、間近いとされてきたアメリカの軍事介入は先送りされ、実施されたとしても、休会中のアメリカ議会が再開される9月9日以降になりました。
今回のオバマ大統領の声明によって、軍事介入はさらに先送りされることになりました。
アメリカの各種世論調査によりますと、アメリカ国民の6割が軍事介入に反対だということですし、アメリカの議会で軍事介入に関する決議案が採択されるかどうかは、かなりきびしい情勢だといわれています。

(c)英語のニュース

U.S. President Barack Obama has declared that the United States will seek a diplomatic solution to the Syrian crisis while preparing for military action against Syria for the alleged use of chemical weapons by the Assad regime.
In a televised speech from the White House on Tuesday, Mr. Obama said that there is clear evidence that chemical weapons were used in Syria on August 21st and that President Bashar al-Assad's regime was responsible. He said that the chemical weapons attack was a violation of international law and a danger to U.S. security.
Mr. Obama referred to Rusia's proposal to place Syria's chemical weapons under international control, and said that the initiative has a potential to remove the threat of chemical weapons without using force.
Mr. Obama said that he is sending Secretary of State John Kerry to Geneva to meet his Russian counterpart, Sergei Lavrov, on Thursday to discuss the Syrian crisis and that the United States has been discussing the Syrian crisis with Russia, Britain, France and other countries at the Unied Nations Security Council. He said that the United States will continue to pursue a diplomatic solution.
Mr. Obama disclosed that he has asked U.S.Congress to delay a vote on military action against Syria.

(d)ニュースの4比較研究

シリアで化学兵器が使われたというニュース、とくに被害を受けた子どもたちの映像は、世界の人々に大きなショックを与え、それに続くアメリカによる軍事行動への動きに関するニュースも世界の大きな関心を呼んでいます。今回のオバマ大統領のアメリカ国民へのテレビ演説も、各国のメディアが詳しく伝えました。
代表的なメディアの報道を紹介しましょう。

アメリカの『CNN(=Cable News Network)』放送は、"Obama seeks support for attacking Syria while pursuing diplomacy"(オバマ大統領、外交手段を追求する一方シリア攻撃に対する支持を求める)という見出しで、"President Barack Obama tried Tuesday to sell a military intervention he never wanted to an American public that opposes it, telling the nation that he needed authorization to attack Syria as leverage in a newly emerged diplomatic opening from Russia"(オバマ大統領は、彼が決して望んでいなかった軍事介入をそれに反対しているアメリカ国民に売ろうと試み、国民に対して、彼は、ロシアが新たに始めた外交の中で、力の行使としてシリアを攻撃する権限が必要だと述べた)と伝えました。

ロシアの『ITAR-TASS』通信は、"US continue talks and studying Russia's initiative to place Syria's chemical weapons under international control"(アメリカ、協議を継続、シリアの化学兵器を国際管理下に置くというロシアの提案を検討)という見出しで、"The United States will study Russia's initiative to place chemical weapons in Syria under international control and will continue talks with Moscow, US President Barack Obama said in an address to the nation on Tuesday evening that was aired by leading TV outlets of the US"(アメリカのオバマ大統領は、アメリカの主なテレビ局を通じて放送されたアメリカ国民向けの演説の中で、アメリカは、シリアの化学兵器を国際管理下に置くというロシアの提案を検討し、ロシアとの協議を続けると述べた)と伝えました。

イギリスの『BBC(=British Broadcasting Corporation)』放送は、"Syria crisis: Barack Obama calls off Congress vote"(シリア危機:オバマ大統領、議会の投票中止要請)という見出しで、"US President Barack Obama has postponed a Congress vote on military action in Syria, vowing to pursue diplomacy to remove the regime's chemical weapons. Damascus has admitted for the first time that it has chemical weapons, and has agreed to abide by a Russian plan to hand over its arsenal"(アメリカのオバマ大統領は、シリアに対する軍事行動に関する議会の投票を中止させ、シリアの政権の化学兵器を撤去させるための外交を引き続き行うと誓った。シリアの政権は、初めて化学兵器を持っていることを認め、それらの兵器を手渡すというロシアの計画を順守することに合意した)と報じました。

中東・カタールの『ALJAZEERA』放送は、"Obama: Military ready if Syria plan fails / US President will pursue diplomacy to secure Assad's chemical weapons - but says military to "maintain current posture"""(オバマ大統領言明:シリアに関する計画が失敗したら、軍事行動の用意。アメリカの大統領、アサド政権の化学兵器を確保する外交を追求、しかし、軍は現在の”準備態勢は維持”)という見出しで、"US President Barack Obama has postponed his request for congressional authorization for strikes on Syria to pursue a diplomatic solution but he warned the US military would stay on alert to respond should talks fail"(アメリカのオバマ大統領は、外交的解決を追求するため、シリア攻撃に関する議会の承認の要請を延期した。しかし大統領は、交渉が失敗したら、即応するためアメリカ軍は準備態勢を整えていると警告した)と報じました。
















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