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552.警視庁、「イスラム国」の戦闘員に参加容疑で男性を事情聴取(最新版)ー2014.10.7 [社会、国際ー中東]

(a)日本語のニュース

東京の警視庁は、6日、イスラム過激派組織「イスラム国」に戦闘員として参加するためシリアに渡航しようとした日本人の男性を事情聴取したことを明らかにしました。
警視庁によりますと、この男性は、26歳で北海道大学を休学中で、イラクやシリアで勢力を拡大しているイスラム過激派組織「イスラム国」に戦闘員として参加するため、シリアに渡航しようとして7日成田空港から出国する予定だったということです。警視庁は、6日この男性を外国に対して私的に戦闘行為をする目的で準備や陰謀をすることを禁じた、刑法の私戦予備・陰謀の疑いで、事情聴取するとともに、東京都内の関係先を家宅捜索しました。
この男性は、今年8月にもシリアに渡航しようとしていたということで、警視庁では、詳しいいきさつを調べています。
イスラム国に参加しようとした日本人の動きが明らかになったのは、今回が初めてです。

(b)ニュースの背景

「イスラム国」(Islamic State)というのは、イラクやシリアで勢力を拡大しているイスラム過激派組織で、2014年6月イスラム国家を自ら宣言しましたが、各国は承認していません。
アメリカ政府のよりますと、欧米などおよそ80か国から1万5000人以上の若者らが「イスラム国」の戦闘員として参加しているとみられています。
こうした若者らが帰国後にテロを起こす懸念があるとして、国連安全保障理事会は、2014年9月の首脳級会合で、具体的な措置を各国に求める決議を採択し、各国が法制整備などを検討しています。「イスラム国」を掃討するためとして、アメリカは、イラクとシリアを空爆しており、アメリカの呼びかけに応えて、フランス、イギリスなどが空爆に参加しています。

私戦予備罪・私戦陰謀罪というのは、刑法の第2編第4章の国交の罪(刑法92条~刑法94条)に規定された犯罪の一部です。
刑法93条1項では、外国に対して私的に戦闘行為をする目的で、その予備または陰謀をした者は、3か月以上5年以下の禁固に処せられるとしています。本罪の行為は、外国に対する私的な戦闘行為の予備・陰謀であり、「外国に対して私的に戦闘行為をする目的」を必要とする目的犯です。
刑法93条2項では、自首した者は、その刑を免除するとしています。
刑法の国交の罪では、このほか92条の外国国章損壊罪、94条の局外中立命令違反罪が定められています。

(c)英語のニュース

Tokyo police say that they have questioned a Japanese national on a voluntary basis on suspicion of violating a domestic law by attempting to go to Syria to join the Islamic State militant group as a combatant.
The police say that the 26-year-old male student from the state-run Hokkaido University, who is currently on a leave of absence, was planning to leave Japan for Syria on Tuesday for that purpose.
Tokyo police questioned the man and carried out searches of locations connected to him on Monday.
He is suspected of violating a Japanese domestic law that bans individuals from preparing or plotting a war against a foreign state in a personal capacity. Individuals who violate the law face imprisonment of between 3 months and less than 5 years.
It's the first time that it has been revealed that a Japanese national is attempting to join the Islamic State militant group.

(d)ニュースの比較研究

東京の警視庁がイスラム過激派組織「イスラム国」の戦闘員として参加しようとした男性を事情聴取したニュースについては、日本のメディアは、大きく報道しましたが、今のところ、外国のメディアはあなり伝えていません。わずかにアメリカのAP通信が配信し、それをアメリカのFOX 放送、ABC放送などが伝えていました。

アメリカの『AP(=Associated Press)』通信は、"Reports: Japanese police question student over suspected plans to join Islamic State group"(ニュース報道:日本の警察、「イスラム国」に参加とみられる計画で事情聴取)という見出しで、"News reports say Japanese police have questioned a univrsity student and several others over alleged plans to travel to Syria to join the Islamic state group. The reported investigation by Tokyo police would be the first indication of support within Japan for the military group"(ニュース報道によると、日本の警察は、「イスラム国」のグループに参加するためにシリアに行くとみられる計画について、大学生とそのほかの数人に事情聴取した。東京の警察による事情聴取は、日本国内のその過激派を支持する最初の動きだ)と報じました。

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507.富岡製糸場、世界文化遺産に登録決定ー2014.6.21 [社会、国際ー中東]

(a)日本語のニュース

ユネスコ=国連教育科学文化機関の世界遺産委員会は、日本政府が推薦した「富岡製糸場と絹産業遺産群」を世界文化遺産に登録することを正式に決めました。
これは、中東のカタールの首都ドーハで開かれている世界遺産委員会が21日に決めたもので、日本の世界遺産登録は、昨年の「富士山」に続いて18件目で、日本の近代の産業遺産が登録されるのは初めてです。
「富岡製糸場と絹産業遺産群」は、群馬県にあり、1872年に日本で初めて国が設立した製糸工場の富岡製糸場のほか、代表的な養蚕農家の家屋や蚕の卵の貯蔵施設など4つの資産から構成されています。
登録の理由として、世界遺産委員会は、「富岡製糸場にフランスの技術が導入されたことで、高品質な絹の大量生産が可能になり、日本の近代化の鍵となった」としています。

(b)ニュースの背景

世界遺産というのは、1972年にユネスコで採択された「世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約」によって将来にわたって残したい貴重な文化財や環境を「世界遺産」として保護しています。遺跡や建造物が対象の「文化遺産」、生態系や地形などの「自然遺産」、両方の特質をもつ「複合遺産」があります。2013年6月の世界遺産委員会終了時点では、世界遺産の総数は981件、内訳は、文化遺産759件、自然遺産193件、複合遺産29件となっています。日本では、文化遺産13件、自然遺産4件の計17件が登録されていました。(今回の委員会は、21日の時点で終了していないので、決定した全体の件数はまだわかっていません)

富岡製糸場は、フランスの技術を輸入し、官営の工場として1872年に操業を開始しました。当時、世界最大規模の器械製糸工場として日本の近代化の一端を担いました。1893年に民間に払い下げられた後も、高品質な生糸の量産化に貢献し、良質な蚕の卵の確保や農家の養蚕技術改良も指導しました。1987年操業停止後、官民が協力して施設の保存策を講じました。群馬県内にある関連の3施設は、近代養蚕農家の原型になった田島弥平旧宅(伊勢崎市)、養蚕教育機関で最新技術を全国に広めた高山社跡(藤岡市)、岩の隙間から吹き出す冷気を利用し、蚕の卵を貯蔵した荒船風穴(下仁田町)です。

(c)英語のニュース

The UNESCO World Heritage Committee has decided to add an old Japanese silk mill to the World Cultural Heritage list.
The decision was made at a meeting of the committee in Doha, capital of Qatar, on Saturday.
The Tomioka Silk Mill in Gunma Prefecture, north of Tokyo, was built in 1872 as Japan's first state-run silk factory. It served as a model for other mills in Japan, which eventually came to play a leading role in the global silk industry.
The mill and related sites became the 18th World Heritage property in Japan and also Japan's first modern industrial heritage sites on the list.

(d)ニュースの比較研究

富岡製糸場が世界遺産に登録決定のニュースについては、今のところ、外国のメディアは、伝えていません。










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374.トルコの観光地カッパドキアで日本人女子学生刺殺(最新版)ー2013.9.12 [社会、国際ー中東]

(a)日本語ニュース

トルコの観光地カッパドキアで、日本人女子学生2人が何者かに刺され、1人が死亡し、もう1人は重体です。
トルコの日本大使館によりますと、トルコ中部の観光地カッパドキアで、9日、新潟大学教育学部4年の女子学生2人が何者かに刃物で刺され、宮城県出身の栗原舞さん=22歳が死亡し、富山県出身の寺松星絵さん=22歳が大けがを負いました。寺松さんは、地元の病院の集中治療室で治療を受けています。
トルコの警察は、犯人の行方を追って捜査を続け、10日容疑者1人を逮捕しましたが、12日誤認逮捕だとわかり釈放しました。そして別の男を逮捕しました。

(b)ニュースの背景

カッパドキアは、トルコ中部にある観光地で、アナトリア高原にあり、ヒッタイト・アケメネス朝ペルシア・ローマの支配をうけました。6~13世紀に建設された洞窟修道院群が残っており、特に壁画が有名です。
カッパドキアは、「ギョレメ国立公園およびカッパドキアの岩石遺跡群」としてユネスコ(国連教育科学文化機関)によって1985年世界遺産(複合遺産)として登録されています。

(c)英語のニュース

Two Japanese women were stabbed on Monday while visiting Cappadocia - a major sightseeing spot in central Turkey. One of them died and another is in critical condition and is now being treated in intensive care at a hospital.
The 2 women, both 22, are students at Niigata University located on the Japan Sea coast.
Turkish police mistakenly detained a suspect on Tuesday,and two days later released him and arrested another man.


(d)ニュースの比較研究

トルコの観光地カッパドキアで日本人女性2人が刺された事件については、日本のメディアは、大きく伝えましたが、外国のメディアでは、トルコのメディアだけが伝えました。それらの報道を紹介しましょう。

トルコの『TODAY'S ZAMAN』紙は、"One detained in connection to killing of Japanese tourist in central Turkey"(トルコ中部での日本人旅行者殺人事件で1人を拘束)という見出しで、"Nevsehir police have detained a suspect believed to be the attacker who stabbed a Japanese tourist to death and seriously wounded her friend at a popular tourist destination in Central Turkey on Monday"
(トルコの警察は、トルコ中部の人気のある観光地で、1人の日本人旅行者が殺され、もう一人が重傷を負った事件の容疑者1人を拘束した)と報じました。

トルコの『Daily News』紙は、"'Confidential' probe launched into murder of Japanese woman in Cappadocia"(カパドキアの日本人女性殺害事件の’秘密裏の’捜査開始)という見出しで、"Turkish gendamerie forces are conducting a "confidential"investigation into a Sept.9 attack on two Japanese tourists by an unknown person in Canppadocia that left one of the women dead and the other heavily
(トルコの治安当局は、9月9日のカパドキアにおける2人の日本人襲撃事件で1人が死亡、1人が重傷を負ったが、これについて”秘密裏の”捜査を行っている)と報じました。

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132.日本人女性ジャーナリスト、シリアで取材中死亡ー2012.8.21 [社会、国際ー中東]

(a)日本語ニュース

シリアの内戦で激しい戦闘が続く北部の主要都市アレッポで、20日、日本人の女性ジャーナリスト・山本美香さん=45歳が、取材中、銃撃戦に巻き込まれて死亡しました。
山本さんは、東京のフリージャーナリストの団体「ジャパンプレス」に所属し、同じ団体の佐藤和孝さんといっしょに、20日アレッポに入り、反政府勢力に同行して取材中、政府軍とみられる兵士たちに銃を乱射され、死亡しました。
アレッポでは、政府軍と反政府勢力の間で激戦が続いており、取材中に戦闘に巻き込まれて死亡する外国人ジャーナリストが相次いでいるといわれています。
山本さんは、これまでアフガニスタン、イラク、コソボなど紛争地域を取材するなどフリージャーナリストとして活躍していました。

(b)ニュースの背景

2011年中東の民主化運動「アラブの春」は、チュニジア、エジプト、リビアなどで政権を打倒し、シリアにも波及しました。シリアの父子2代にわたるアサド独裁政権は、反政府デモを武力で鎮圧しようとしましたが、激しい抵抗にあい、2012年ついに政府軍と反政府勢力の間の内戦に発展し、これまで2万人以上が死亡したと伝えられています。
国連は、シリアに停戦監視団を派遣し、平和維持活動(PKO)にあたっていましたが、成果があがらないまま、わずか4カ月で、19日任期切れになり、国連は手を引きました。これにともない、シリアの内戦は、さらに激化しているのが現状です。

(c)英語のニュース

A Japanese female journalist has been killed during gunfire in the northern Syrian city of Aleppo.
Ms.Mika Yamamoto, 45, belonged to the Tokyo-based freelance journalist assssociation, Japan Ress.
She was covering the Syrian civil war together with another freelance Japanese journalist, Kazutaka Sato by accompanying the anti-government forces.
Ms.Yamamoto covered situations in conflict-stricken areas including Afghanistan, Iraq and Kosovo.

(d)ニュースの比較研究

日本人の女性ジャーナリストの山本美香さんがシリアの内戦の銃撃戦の中で死亡した事件は、日本ばかりでなく、外国のジャーナリストにも大きな衝撃を与えました。
中東・カタール、イギリス、アメリカのメディアの報道を紹介しましょう。

中東・カタールの『Aljazeera』放送は、"Japanese reporter killed in Aleppo"(日本人リポーター、アレッポで殺害さる)という見出しで、"A Japanese reporter has been killed after being caught in a gunfight in Aleppo, where fierce fighting continues to rage, Japan's foreign ministry said"(日本の外務省によると、
日本のリポーターが、激戦が続いているアレッポでの銃撃戦に巻き込まれたあと、殺害された)と報じました。
さらに、"Two other journalists who were traveling with Yamamoto are reportedly missing. The death of 45-year-old Mika Yamamoto on Monday in the country's largest city takes to four the number of foreign journalists who have lost their lives since the uprising began in March 2011"(山本さんといっしょに旅行していたそのほかの2人のジャーナリストが行方不明と伝えられている。山本美香さん=45歳のシリアの最大の都市での死で、2011年3月反乱が始まって以来命をおとした外国人ジャーナリストの数は、4人になった)と伝えました。

イギリスの『BBC(=British Broadcasting Corporation)』放送は、"Japanese journalist killed covering fighting in Syria"(日本のジャーナリスト、シリアの戦闘を取材中に殺害さる)という見出しで、"A Japanese journalist, Mika Yamamoto, has been killed reporting on fighting in Aleppo, Syria, Japan's foreign ministry confirms"(日本の外務省が確認したところによると、日本のジャーナリストの山本美香さんは、シリアのアレッポでの戦闘を取材中殺害された)と報じました。

アメリカの『AP(=Associated Press)』通信は、"Japanese Journalist Killed in Syria"(日本人ジャーナリスト、シリアで殺害さる)という見出しで、"A Japanese journalist has been killed in Syria while covering the civil war there, Japan's government said Tuesday. Mika Yamamoto, a veteran war correspondent with The Japan Press, an independent TV news provider that specializes in conflict zone coverage, was killed Monday in the northwestern city of Aleppo, said Masaru Sato, a spokesman with the Foreign Ministry in Tokyo"(日本政府によると、日本人ジャーナリストが、シリアの内戦を取材中、殺害された。東京の外務省のスポークスマンによると、山本美香さんは、戦争地域の取材を特徴とする独立系テレビニュースのプロバイダーであるジャパン・プレスに所属するベテランの戦争特派員で、北西部のアレッポで殺害された)と報じました。

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