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724.米キューバ首脳会談ー2016.3.22 [国際ーアメリカ、中南米]


(a)日本語のニュース

アメリカのオバマ大統領は、アメリカの現職の大統領として88年ぶりにキューバを訪れ、21日首都ハバナで、ラウル・カストロ国家評議会議長と会談しました。
アメリカとキューバは、昨年7月54年ぶりに国交を回復しましたが、オバマ大統領は、今回のキューバ訪問を「歴史的訪問」と位置づけています。
オバマ大統領とカストロ議長は、会談のあと共同記者会見に臨み、両国が経済面での連携を強化し、両国の関係正常化を加速させることで一致したことを明らかにしました。しかし、キューバの人権状況の改善や民主化をめぐっては、意見の隔たりは埋まりませんでした。

(b)ニュースの背景

キューバは、カリブ海の北、フロリダ半島のすぐ南に位置する島国です。かつては、スペインの植民地でしたが、アメリカの支配下で、1902年共和国として独立を果たし、その後は、アメリカの実質的な保護国になりました。しかし、1959年フィデル・カストロが率いる反政府ゲリラが首都ハバナを占拠、これが、キューバ革命です。1961年キューバに中南米で初の社会主義国が誕生、アメリカとは国交を断絶しました。キューバは、アメリカと冷戦状態にあったソ連(当時)との関係を深めていきました。1962年ソ連がキューバにミサイル基地を建設し、核ミサイルを持ち込もうとしましたが、アメリカは、キューバを海上封鎖し、一時核戦争寸前までいくキューバ危機が起こりました。結局ソ連がミサイルを撤去し危機は回避されました。
キューバは、社会主義化で他の中南米諸国から孤立し、1991年ソ連の崩壊、1996年からのアメリカの制裁強化法で経済的打撃を大きく受けました。
2014年12月オバマ大統領とラウル・カストロ国家評議会議長の両首脳が、国交正常化の交渉に乗り出すと宣言して以来、2015年1月から国交正常化交渉を重ね、同年7月に国交を回復しました。
この背景には、アルゼンチン人で初の中南米出身のローマ・カトリック教会のフランシスコ法王の仲介があったこと、アメリカのオバマ大統領に任期満了前に外交政策でレガシー(政治的遺産)を残したいという考えがあったこと、キューバには、経済の慢性的に危機的状況を脱するために、アメリカとの関係を改善し、経済制裁を解除してもらい、投資を呼びこみたいといった思惑があったことなどがありました。
しかし、アメリカとキューバには、国交を正常化したものの、多くの課題があります。キューバにとって重要なのは、アメリカ政府による経済制裁の全面解除です。オバマ大統領は、解除に前向きですが、議会の上下両院で多数を占める共和党が、カストロ政権との和解に否定的なため、解除を認める見通しはたっていません。
さらに、国交が断絶していたにもかかわらず、キューバには、アメリカのグアンタナモ基地があり、キューバは、長年返還を求め続けていますが、アメリカ側は応じていません。
また、アメリカがキューバに求めている民主化や反体制派の扱いなどの人権問題などがあります。

(c)英語のニュース

U.S. President Barack Obama and Cuban President Raul Castro have areed to boost economic relations, but failed to narrow differences over human rights issues.
Their talks were held in the Cuban capital, Havana, on Monday, the second day of Mr. Obama’s visit to Cuba. He is the first incumbent U.S. President to visit Cuba in 88 years. The United States and Cuba normalized diplomatic relations in July, last year.
Mr. Obama and Mr. Castro welcomed the improving relations of the two countries, including the lifting of some sanctions by the United States, the resumption of commercial flights and the allowing of Cuban companies to settle accounts in U.S. dollars.
They said that they are committed to forging stronger economic ties.
However, Mr. Castro said that the United States hasn’t fully lifted sanctions on Cuba. He called on the United States to lift them altogether.
Mr. Obama said that the United States will continue to stress the importance of freedom of speech and assembly and religious liberty in Cuba.
But Mr. Castro responded that the two countries should not use human rights issues for political purposes.

(d) ニュースの比較研究

アメリカのオバマ大統領が、アメリカの現職の大統領として88年ぶりにキューバを訪問したニュースについては、日本のメディアは、ほぼトップ・ニュースとして大々的に報道しましたが、アメリカをはじめ外国のメディアは、それほど大きくは扱ってはいませんでした。日本のメディアは、一般的にいって、アメリカの大統領の発言や行動を大きく扱うのが特徴ですが、アメリカのメディアは、レイムダック現象(任期が終わりに近づいて力が弱くなった大統領)のオバマ大統領のニュースは、それほど力を入れて報道していません。日米のメディアの報道を比較すると奇妙な感じがします。
アメリカの主なメディアの報道を紹介しましょう。

『The Wall Street Journal』紙は、”Obama, Castro Acknowledge ‘serious Differences’ Amid Historic Cuba Visit”(オバマ大統領、カストロ国家評議会議長、歴史的キューバ訪問の中で、‘重要な相違’を認識“という見出しで、”President Barack Obama and Cuban President Raul Castro jousted over human rights and political freedoms Monday during the first visit of a U.S, president to the island since well before its Communist revolution almost six decades ago”(ほぼ60年前の共産革命以来、初めてのアメリカ大統領のキューバ訪問中に、オバマ大統領とキューバのカストロ国家評議会議長は、人権と政治的自由をめぐって論争した)と報じました。

『The New York Times』紙は、”Cuba Meeting Between Obama and Castro Exposes Old Grievances”(オバマ大統領とカストロ国家評議会議長の間のキューバでの会談、古い不満を露呈)という見出しで、”President Obama stood beside President Raul Castro on Monday and declared a “new day” of openness between the United States and Cuba, but old grievances and disputes over human rights marred a groundbreaking meeting and underscored lingering impediments to a historic thaw”(オバマ大統領は、カストロ国家評議会議長の側に立って、アメリカとキューバの間の始まりの”新たな日“だと宣言したが、古い不満と人権をめぐる論争は、最初の会談に傷をつけ、歴史的な雪解けになかなか消えない障害を残すことになった)と報じました。

『Fox News』は、”Castro urges return of Guantanamo land, after meeting Obama”(カストロ国家評議会議長、オバマ大統領と会談の後、グアンタナモ基地の返還要求)という見出しで、”Cuban President Raul Castro directly challenged President Obama on the heels of their historic meeting in Havana on Monday to lift more restrictions on the island and return land used for the U.S. naval base at Guantanamo Bay – as the visiting U.S. president U.S. president , in turn, chided the Cuban government on democracy and human rights”(キューバのカストロ国家評議会議長は、オバマ大統領との歴史的会談の後半で、大統領に直接挑戦し、キューバに対するよりきびしい制限をやめるよう要請し、グアンタナモ湾のアメリカ海軍の基地に使われた土地の返還を求めた。アメリカのオバマ大統領は、その代わりに、キューバ政府に対して、民主化や人権について文句をいった)と報じました。


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607.米キューバ首脳、59年ぶりに歴史的会談、テロ国家指定解除(最新版)2015.4.15 [国際ーアメリカ、中南米]

*2015.4.18のサロンのテキスト*(607~609)

(a)日本語のニュース

アメリカのオバマ大統領とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長は、11日、中米のパナマで、1961年の国交断絶以来、初めてとなる首脳会談を行い、できるだけ早期に国交を回復し、お互いの大使館を再開できるよう交渉を前進させることで一致しました。
両首脳は、米州首脳会議に出席するためパナマを訪れているもので、オバマ大統領は、キューバが関係改善の前提として求めていたアメリカのキューバに対するテロ支援国家指定の解除を近く決断するとカストロ議長に伝えました。一方、カストロ議長は、アメリカのキューバに対する経済制裁の解除も要請しました。
オバマ大統領は、会談後、「歴史的な会談だ。両国は、いま未来に向かって歩み始めている」と語りました。
さらに、14日には、オバマ大統領は、アメリカのキューバに対するテロ支援国家の指定を解除することを承認し、議会に通告しました。

(b)ニュースの背景

アメリカによるテロ支援国家の指定は、アメリカが、国際的なテロ組織を繰り返し支援している国家を認定するもので、現在キューバのほか、シリア、イラン、スーダンの4か国が指定されています。
テロ支援国家に指定されると、アメリカからの武器関連の輸出や販売の禁止、テロ支援国家に指定している国の軍事力やテロの支援能力を著しく増やす可能性があるモノやサービスを輸出する際、30日前に議会への通知の義務付け、アメリカからの経済援助の禁止、世界銀行やIMF=国際通貨基金からの融資も、主な出資国であるアメリカの反対で受けることができないなど、さまざまな制裁措置を受けることになります。
指定の解除には、対象国が過去6か月間、国際的なテロを支援せず、将来も支援しないと約束したとアメリカ政府が認定することなどが条件となっています。

アメリカとキューバの関係については、キューバでは、1959年フィデロ・カストロ氏がゲリラ戦を率いて、アメリカの影響力が強かったバティスタ政権を倒し、キューバ革命を起こしました。1961年キューバは、アメリカ企業のキューバにある資産を接収し、アメリカとキューバは、国交を断絶し、キューバは、社会主義路線を宣言し、旧ソ連に接近しました。1962年ケネディ大統領が、ソ連がキューバにミサイル基地を作りつつあることを明らかにし、ソ連にミサイルの撤去を要求してキューバを海上封鎖しました。核戦争寸前までいったことから、これをキューバ危機といっています。結局ソ連がミサイルを撤去し危機は回避されました。アメリカは、キューバとの貿易を全面的に禁止して本格的な経済制裁を始めました。
1996年キューバ軍機によるアメリカ民間機撃墜事件を機に、アメリカでキューバ経済制裁強化法が成立し、一方キューバは、対米協力者を処罰する法を制定して対抗しました。
2008年フィデロ・カストロ国家評議会議長が議長職から引退を表明し、弟のラウル・カストロ氏が後任の議長になりました。キューバは、このころから、市場主義経済を部分的に導入し、改革路線を進めてきました。しかし、アメリカの経済制裁の影響で、ほかの国々からの投資が抑制され、経済成長の足かせとなっていました。
このため、国交正常化の合意で、キューバとしては、アメリカの経済制裁を緩和させることで、各国からの投資を呼び込み、低迷している経済の回復につなげたいという思惑があるものとみられています。また、アメリカ人の渡航制限が緩和されれば、キューバに多くの観光客が訪れることが見込まれています。
一方、オバマ大統領としては、任期があと1年半ちかくになったことから、キューバとの国交正常化を実現し、外交的な成果をあげたいところです。アメリカの経済界の多くも、もともと経済制裁解除を求めており、国交正常化の合意に好意的で、キューバ市場に期待を寄せています。しかし、アメリカの議会では、野党の共和党が、キューバとの国交正常化交渉に猛反発し、「カストロ政権を利するもので不可解だ」「オバマ大統領は政権の遺産を輝かしいものにしたいだけだ」とし、オバマ民主党政権の政策を非難しています。

(c)英語のニュース

U.S. President Barack Obama and Cuban President Raul Castro have agreed to work toward normalizing diplomatic relations between their countries and establishing embassies in each other's capitals as soon as possible.
The agreement was reached at their talks on the sidelines of the Summit of Americas in Panama on Saturday - the first meeting between leaders of the two countries since their diplomatic relations were severed in 1961.
Mr.Obama told Mr. Castro that he will soon decide to remove Cuba from a list of state sponsors of terrorism. Mr. Castro urged the United States to lift its economic sanctions against Cuba.
After the talks, Mr Obama said that his meeting with Mr. Castro will help both countries turn the page after decades of hostility and develop a new relationship between the two countries.
On Tuesday, President Obama notified U.S. Conress that he will remove Cuba from the U.S. list of state sponsors of terrorism.

(d)ニュースの比較研究

アメリカとキューバの首脳会談が国交を断絶して以来59年ぶりに開かれたニュースについては、アメリカのメディアはもちろん日本のメディアも詳しく伝えました。
アメリカのメディアの報道を紹介しましょう。

『CNN(=Cable News Network)』放送は、"Barack Obama and Raul Castro meet, launch new era of US.-Cuba ties"(バラク・オバマとラウル・カストロ、会談し、アメリカとキューバの関係の新しい時代を立ち上げる)という見出しで、"Ending a decades-long standstill in U.S.-Cuba relations, President Barack Obama met an hour Saturday with his Cuban counterpart Raul Castro, the first time the two nations' top leaders have sat down for substantive talks in more than 50 years"(アメリカとキューバの関係で何十年も続いた停滞の終止符を打って、アメリカのオバマ大統領は、キューバのラウル・カストロ国家評議会議長と1時間会談した。アメリカとキューバのトップ・リーダーがこの50年以上の間で、実質的な会談を行ったのは、初めてだ)と報じました。

『The Washington Post』紙は、"Obama, Castro hold historic meeting, agree to foster 'a new relationship'"(オバマとカストロ、歴史的会談、”新しい関係”を促進することで合意)という見出しで、"President Obama and President Raul Castro symbolically ended more than a half-century of official estrangement between the United States and Cuba here(Panama City)Saturday in a historic-face-to-face meeting that Obma said put them on "a path toward the future"
(オバマ大統領とカストロ国家評議会議長は、アメリカとキューバの間の半世紀以上にわたる公式の仲たがいを象徴的に終結した。オバマ氏がいったように、”将来に向かう道”に2人のリーダーをおいた歴史的な会見だった)と報じました。

『The New York Times』紙は、"Obama Meets Raul Castro, Making History"(オバマ、カストロと会談、歴史作る)という見出しで、"President Obama and President Raul Castro of Cuba met here(Panama) Saturday in the first face-to-face discussion between the leaders of the two countries in a half-century"(オバマ大統領とキューバのカストロ国家評議会議長が会談した。これは、この半世紀で初めての2国間の指導者の間の会談だった)と報じました。




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577.米とキューバ、国交正常化交渉へー2014.12.21 [国際ーアメリカ、中南米]

(a)日本語のニュース

アメリカとキューバは、半世紀にわたって国交を断絶し対立を続けてきましたが、1月から国交正常化交渉を始めることになり、歴史的転換点を迎えました。しかし、アメリカ議会では共和党を中心に交渉に反対意見もあり、審議に難航が予想される一方、キューバ議会は、交渉開始を承認しました。
アメリカ政府とキュ-バ政府は、17日同時に、国交正常化交渉を始めると発表しました。
アメリカのオバマ大統領は、ホワイトハウスでキューバとの関係について演説し、「50年以上にわたる政策の最も重大な転換を行い、これまで失敗してきた時代遅れの手法を終わらせる」と述べ、キューバ政策を抜本的に転換すると表明しました。
アメリカ政府は、1月政府代表団をキューバに派遣し、国交正常化に向けた交渉を始める方針です。
また、数か月以内にキューバの首都ハバナにアメリカ大使館を設置し、キューバへの渡航や送金の制限を緩和するほか、テロ支援国家の指定も見直すとしています。
一方、キューバのラウル・カストロ国家評議会議長もテレビで演説し、「両国には重大な立場の違いはあるが、協力できる分野を見つけていかなければならない」と述べるとともに、両国の関係改善には、キューバに対する制裁や渡航制限の撤廃が不可欠だと強調しました。
キューバの議会は、20日アメリカと国交正常化交渉を始めることを満場一致で承認しました。これに先立って、ラウル・カストロ議長は、議会で演説し、アメリカに対して、「キューバの政治体制を尊重するよう求める」と述べ、アメリカとの関係改善の過程でも社会主義体制の原則維持は譲れないという立場を強調しました。
これに対して、アメリカの議会では、野党の共和党が、キューバとの国交正常化交渉に入ることに猛反発し、「カストロ政権を利するもので不可解だ」「オバマ大統領は政権の遺産を輝かしいものにしたいだけだ」とし、オバマ民主党政権の政策を非難しています。そして、議会で大使人事や大使館の設置予算などを認めない方針を明らかにしています。11月の中間選挙の結果、上下両院とも共和党が多数派になっており、この問題をめぐる審議は難航が予想されています。

(b)ニュースの背景

キューバでは、1959年フィデロ・カストロ氏がゲリラ戦を率いて、アメリカの影響力が強かったバティスタ政権を倒し、キューバ革命を起こしました。1961年キューバが、アメリカ企業のキューバにある資産を接収し、アメリカとキューバは、国交を断絶し、キューバは、社会主義路線を宣言し、旧ソ連に接近しました。1962年ケネディ大統領が、ソ連がキューバにミサイル基地を作りつつあることを明らかにし、ソ連にミサイルの撤去を要求してキューバを海上封鎖しました。核戦争寸前までいったことから、これをキューバ危機といっています。結局ソ連がミサイルを撤去し危機は回避されました。アメリカは、キューバとの貿易を全面的に禁止して本格的な経済制裁を始めました。
1996年キューバ軍機によるアメリカ民間機撃墜事件を機に、アメリカでキューバ経済制裁強化法が成立し、一方キューバは、対米協力者を処罰する法を制定して対抗しました。
2008年フィデロ・カストロ国家評議会議長が議長職から引退を表明し、弟のラウル・カストロ氏が後任の議長になりました。キューバは、このころから、市場主義経済を部分的に導入し、改革路線を進めてきました。しかし、アメリカの経済制裁の影響で、ほかの国々からの投資が抑制され、経済成長の足かせとなっていました。このため、今回の合意で、キューバとしては、アメリカの経済制裁を緩和させることで、各国からの投資を呼び込み、低迷している経済の回復につなげたいという思惑があるものとみられています。また、アメリカ人の渡航制限が緩和されれば、キューバに多くの観光客が訪れることが見込まれています。
一方、アメリカの経済界の多くは、もともと経済制裁解除を求めており、今回の合意に好意的で、
キューバ市場に期待を寄せています。

(c)英語のニュース

The United States and Cuba have agreed to begin talks next month to normalize their diplomatic relations in a historic shift aimed at ending a half-century of hostilities.
This was announced simultaneously by both governmets in Washington and Havana on Wednesday.
U.S. President Barack Obama said in a TV address to the nation that the United States will make the most significant changes in its policy in more than 50 years and end an outdated approach to Cuba that has failed to advance American interests.
The U.S. government plans to send a government delegation to Cuba next month to begin talks on the normalization of diplomatic relations.
It also plans to set up a U.S. embassy in Havana within several months.
The U.S. government intends to partially lift a ban on exports to Cuba, allowing the shipments of construction materials and cell phones.
Meanwhile, the Cuban Parliament has unanimously approved a deal to normalize diplomatic relations with the United States and end half century of hostilities.
Cuban President Raul Castro said in his speech at the National Assembly of Popular Power
on Saturday that the United States must respect Cuba's socialist policies and remove Cuba from its list of state sponsors of terrorism.
In the U.S. Congress, some members of the opposition Republican Party are opposing the normalization of diplomatic relations with Cuba.

(d)ニュースの比較研究

アメリカとキューバが、半世紀ぶりに国交正常化交渉開始で合意したニュースについては、日本のメディアは、アメリカ関係のニュースの扱いが大きいだけに、いずれも大々的に伝えていました。当然のことながら、アメリカのメディアも、大きく報道していました。
アメリカのそれらの報道を紹介しましょう。

『The Wall Street Journal』紙は、"U.S. Restores Cuba Ties in Historic Deal"(アメリカ、キューバと歴史的合意で国交回復)という見出しで、"The U.S. and Cuba agreed to restore diplomatic ties after a half century of hostility, ending one of the world's last Cold War standoffs and launching a realignment of the politics of the Americas"(アメリカとキューバは、半世紀にわたった敵対関係の後に外交関係を回復することで合意した。これによって、世界最後の冷戦の行き詰まりの一つに終止符が打たれ、アメリカ(北アメリカと南アメリカの総称)の政治の再編成が始まることになった)と報じました。

『The New York Times』紙は、"U.S. to Restore Full Relations With Cuba, Erasing a Last Trace of Cold War Hostility"(アメリカ、キューバとの完全な外交関係を回復し、冷戦の敵対関係の最後の痕跡を消すことになる)という見出しで、"President Obama on Wednesday ordered the restoration of full diplomatic relations with Cuba and the opening of an embassy in Havana for the first time in more than a half-century as he vowed to "cut loose the shackles of the past" and sweep aside one of the last vestiges of the Cold War"(オバマ大統領は、半世紀以上の間で初めてキューバとの完全な外交関係の回復とハバナでの大使館の開設を命じた)と伝えました。

『The Washington Post』紙は、"Castro brothers resistance to change could test renewed U.S.-Cuba diplomacy"(カストロ兄弟の変革への抵抗、アメリカとキューバの新たな外交をテストすることになろう)という見出しで、President Obama's move to normalize relations with Cuba will test a theory that has been popular for years in Democratic circles, and a few Republican ones too The Castro govrnment doesn't fear the embargo and interminable hostilities with the United States; it has thrived on them, so the thinking goes. What worries the island's control-minded leaders far more is change"(オバマ大統領のキューバとの国交正常化への動きは、何年もの間、民主党で、そして共和党の一部で広くいきわたっていた理論を試すことになるだろう。カストロ政権は、通商禁止やアメリカとの長々と続いた敵対関係を恐れていない。カストロ政権は、それらの上で成長してきた。そして、そういう考えが続いている。それよりもむしろキューバの指導者が心配していることは、変革なのだ)と報じました。










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