SSブログ

816. 中国の有人宇宙船、宇宙実験室とのドッキングに成功(最新版)ー2016.10.19 [国際ーアジア]

(a) 日本語のニュース

中国の宇宙飛行士2人を乗せた宇宙船が、宇宙実験室とのドッキングに成功し、2人の宇宙飛行士は、宇宙実験室に移り、さっそく作業を始めました。
空軍のパイロット出身の2人の男性の宇宙飛行士を乗せた宇宙船「神舟11号」は、17日内モンゴル自治区の酒泉衛星発射センターから打ち上げられ、その後軌道に乗り、19日には9月に打ち上げた無人の宇宙実験室の「天宮2号」とドッキングに成功しました。
2人の宇宙飛行士は、実験室に乗り移って、30日間滞在し、さまざまな科学的実験を行うことになっています。
中国にとっては、これまでで最も長い宇宙滞在になります。
習近平国家主席は、訪問先のインドから祝賀メッセージを送り、「宇宙強国をつくるために貢献してほしい」と述べました。

(b)ニュースの背景

中国は、2022年頃に独自の宇宙実験室(宇宙ステーション)の完成を目指していて、今回の一連の活動を通して技術力を向上させたい考えです。
2017年には、宇宙実験室に物資を届ける宇宙輸送船「天舟1号」を打ち上げてドッキングさせる計画です。2018年前後に基本棟をつくり、実験棟をドッキングさせ、2022年に独自の宇宙実験室を完成させる構想です。
一方、米ロ欧日など15か国が運用する国際宇宙ステーション(ISS)は、2024年までの運用しか決まっていません。各国は、建設や運用におよそ10兆円かけ、日本も年およそ400億円を拠出していますが、費用が多額で容易に方針を決められない事情があります。
こうした状況で、仮に中国の宇宙実験室だけになるとすると、宇宙開発における中国の存在感が増すことになります。
さらに、各国は、中国が、宇宙開発を軍事に応用する可能性があるのではないかと警戒しています。
こうしたことから、今回の実験で中国が何をするかに関心が集まっています。

(c)英語のニュース

China’s two-astronauts are working in an experimental space laboratory orbiting around the earth after their spaceship successfully docked with the laboratory.
The spaceship – the Shenzhou-11 – was launched from north-western China on Monday and docked with the orbiting Tiangong-2 space laboratory on Wednesday.
This is part of preparations for setting up a permanent space laboratory by 2022.
Chinese President Xi Jinping has sent a congratulatory message to the two
astronauts, calling on them to contribute toward making China a space power.

(d) ニュースの比較研究

中国が有人宇宙船を打ち上げ、軌道に乗せることに成功したニュースについては、日本のメディアも外国のメディアも報道しました。特に、欧米のメディアは、その軍事利用に関心をよせていました。
代表的なメディアの報道を紹介しましょう。(10月17日現在)

中国の『Xinhua(新華社)』通信は、”Commentary; From nothing to glory in six decades – China’s space program”(解説;中国の宇宙計画、ゼロから60年で栄光へ)という見出しで、”In China, the number 60 is suspicious as it relates to a cycle numeral system of the chronology. The past 60 years has seen China’s space program develop from a concept to one success after another”
(中国では、60という数字は、疑惑を起こさせるものである。なぜなら、それは、年代の周期のシステムに関係があるからである。しかし、過去60年は、中国の宇宙計画が次から次へと成功するという形で発展していくのを見たのだ)と報じました。

アメリカの『CNN(=Cable News Network)』放送は、”China’s longest space mission launches”(中国の最も長い宇宙計画スタート)という見出しで、”China’s Shenzhou 11 “heaven vessel” launched Monday from Juquart Sattelite Launch Center in the God Desert. The launch was shown on state broadcastCCTV”(中国の神舟11号は、酒泉衛星発射センターから打ち上げられた。打ち上げは、国営テレビのCCTVを通じて見られれた)と報じました。

イギリスの『BBC(=British Broadcasting Corporation)』放送は、”China’s Shenzhou 11 blasts off on space station mission”(中国の神舟11号、宇宙ステーションの計画へ打ち上げ)という見出しで、”China has launched two men into orbit in a project designed to develop its ability to explore space”(中国は、2人の男性宇宙飛行士を打ち上げ、軌道にのせた。これは、宇宙開発計画のためのものだ)と報じました。



























コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。